[ ◆Top of Frames ] Update : 2008/04/01

Legacy - インプレッション

新車情報2008,私は司会の相川アキラです.
今回は,「グランドツーリングカーの資質」と題しまして,スバルの4世代目Legacyを検証したいと思います. 4世代目Legacyの発売は2003年05月の事ですが,このメーカは毎年に年次改良を行い,A型からE型まで熟成を重ねてきました.
さて,グランドツーリングカー:GTと言うのは「長旅車」の事で,簡単に言うと,長い距離を楽に走る事が出来る四輪の事です. 商用バンと違って,高性能・高出力でスピードを出せる四輪です.
スバルを代表する主力機,その快適性能にスポットを当ててみようと思います.
それでは,番組スタートです.


  Subaru Legacy
2.0GT (5速A/T)
Toyota MR2
GT-S (5速M/T)
 型式 BP5 E SW20 III


 ・

 全長 4,680mm
(+510mm)
4,170mm
 全幅 1,730mm
(+35mm)
1,695mm
 全高 1,470mm
(+235mm)
1,235mm
 ホイールベース 2,670mm
(+270mm)
2,400mm
 車両重量 1,480kg
(+210kg)
1,270kg
 前軸重 860kg 530kg
 後軸重 620kg 740kg
 燃料供給装置  EGI (電子制御燃料噴射装置)   EFI-D (電子制御燃料噴射装置) 
 燃料タンク容量 64L (無鉛プレミアムガソリン) 54L (無鉛プレミアムガソリン)



 型式 EJ20 3S-GTE
 種類 水平対向4気筒DOHCターボ 直列4気筒DOHCターボ
 総排気量 1,994ml 1,998ml
 圧縮比 9.4 8.5
 最高出力 260ps/6,000rpm
(kW)
245ps/6,000rpm
(kW)
 最大トルク 35.0kg-m/2,000rpm
(N-m)
31.0kg-m/4,000rpm
(N-m)
 パワーウェイトレシオ 5.69kg/PS
(kg/kW)
5.14kg/PS
(kg/kW)
 サスペンション 前) ス ト ラ ッ ト 式
後) マルチリンク式
前) ストラット式
後) ストラット式
 最小回転半径 5.4m
(+0.5m)
4.9m
 燃料消費率 13.0km/L  10.6km/L 
 車両本体価格 322.875万円 272万円
 価格帯 205.0万〜346.0万円 215万円〜310万円
  では,Legacyのアピールポイントをメーカの弁としてカタログ( LEGACY Urban selection [E型] )から.


「レガシィが,大切にしてきたことがあります.」

「走るほどに,乗る人の感性と豊かに響きあうために・・・・」
航空機エンジニアリングの思想を共有するSUBARUのメカニズム. そのこだわりが水平対向エンジン[SUBARU BOXER]のスムーズで心地よいエンジンフィールを創造しています. パワー,滑らかさ,レスポンス. そこには,スポーツユニットとして仕立てられたエンジンだけが持つ,プレミアムな心地よさがあります.

「さまざまな場面で,揺るがない安心のために・・・・」
乗る人の日々を豊かにする信頼関係をめざして,SUBARUのSAFETYは進化し続けています. 走りと安全性は一体のものと考えるSUBARUは,SYMMETRICAL AWDを核に,優れたハンドリング,良好な視界,さまざまな状況下で乗る人をサポートするトータルな安全性能を実現しています.

「さまざまな路面や気象条件で,真価を発揮する走りを目指して・・・・」
さまざまなフィールドで愉しく安心して走れるように. ドライバーズカーの歓びを追求するSUBARUは,独自のレイアウトであるSYMMETRICAL AWDが高速走行時や悪天候時での安定した挙動,コーナリング時のリニアなハンドリングを実現. あらゆるシーンで卓越した走行性能を発揮します.


はい,有難う御座いました.


そのLegacyで,いつもの山坂道を走ってみました. まだナラシ中なので,[i]モード3,000rpm以上は使えませんが,100km超(3回走行合計)時点での印象として,いつもの様に色々とコメントを付けて御座います. 御覧下さい.

外観の印象
ステーションワゴンのスタンダードであるとの自負からか,コンサバティブに抑え過ぎているのでは. 前期・後期ではヘッドライトの形状変更が目立つが,全体的な印象としては,ふっくらと丸いフォルムである. ランサーワゴンの四角い形状と比べると,荷室周りを可成り丸く絞り込んでおり,積載性は劣っている.
MR2との比較では,全長+510,全高+235mmと可成り大きく,最小回転半径+0.5mと小回りが効かないため,車庫入れは可成り厳しい.

内装の印象
車高が高く乗降性は良い. 頭上高もユトリがあり,私は座高が低いのでコブシが沢山入る(笑) 後期から採用されたセンターコンソールの2つのカップホルダは,汎用性が全くないので前期の小物入れの方が良かった. この様な改悪は止めて頂きたい. アーバンセレクション専用のサイド:レザー/メイン:アルカンターラのシートは,フルレザーよりも使用感が良い.
MR2との比較では,座面が高過ぎてアイポイントに馴染めず,フルバケからの乗り替えのため腰・肩が落ち着かない. クラッチペダルが無いため,左足が落ち着かない(汗)

エンジン特性
水平対向4気筒DOHCシングルターボは,2,000回転で最大トルクを発生させるはずだが,[i]モードで出力特性を制限しているため,トルクが・・・. 自動変速機については,パドルシフトによる変速と,5AT専用開発ブリッピング制御によるシフトダウン時の擬似ヒール&トゥの御陰で,比較的違和感なく使用出来る.
MR2と比較しては・・・.

ドライビング特性
ロールは最低限に抑えると言う固めのサスペンションだが,微少段差については上手く吸収出来ており,乗り心地は可成り良い. 富士重工業の根本技術と言える左右対称で低重心な4WDシステムについては,確かに良い出来のものだ. この4WDの性能が300万円で手に入る事は,相対的に見て安いと言える.
MR2との比較では,ハンドルが軽過ぎる所為もあるのか,挙動変化にタメが無くクイックである様に感じる. 前後の軸重が逆になった所為で,挙動変化が気持ち悪い. 当然だが,Legacyの方が"普通"の挙動である. FFやFRに乗っていた経験から判断しても,Legacyの安定感は素晴らしい.
しかし,ブレーキの効きに難がある. ペダルの遊びが長い上に奥でも大して効かない. 要するに,車重に対してブレーキが弱い. STiのブレンボだったら…と後悔してしまうが,街乗りのブレーキに60万円を出せるものではない.

オプション
未だ何も使用していない. 走行騒音・エンジン騒音共に可成り良く減衰しており静かであるため,オーディオは良さそうである.


inserted by FC2 system