[ ◆Top of Frames ] Update : 2020/03/08

My Baby Grand/ベビーグランドピアノ Kawai GL-10

I bought a baby grand piano, Kawai GL-10.
I ordered on March, it arrived on May.
GL-10 is 5 foot piano, 153cm.
Baby grand pianos are criticized cheap sound.
But the action of grand pianos fulfill my curiosity.

2019年05月に河合楽器製作所(カワイ)Kawai:GL-10を購入.趣味でグランドピアノの練習中.
Blog等で検索しても,あまりグランドピアノ購入記を見かけないので,記録として残します.

Baby grand piano Kawai:GL-10


・ベビーグランドピアノ,コンパクトグランドピアノ比較表
・グランドピアノの調律について
・ピアノと車-グランドピアノの買い方
・ピアノと教育論-何故グランドピアノを買ったのか

■ ベビーグランドピアノ,コンパクトグランドピアノ比較表
メーカー Yamaha/ヤマハ Kawai/カワイ Yamaha/ヤマハ Yamaha/ヤマハ Boston/ボストン
品番 GB1K GL-10 C1TD C1X GP-156PEII
価格(税抜) 115 115 145 175 212
高さmm 99 102 101 101 102
間口mm 146 150 149 149 151
奥行mm 151 153 161 161 156
重量kg 261 282 290 290 311
ハンマー 1層 2層 1層 2層 2層
アリコート あり なし あり あり あり
譜面台 前後に動かない 動く 動く 動く 動く
屋根 2段階 2段階 2段階 3段階 2段階
白鍵 アクリル アクリル 人工象牙 人工象牙 人工象牙
黒鍵 フェノール フェノール フェノール 黒檀調天然木 人工黒檀
生産国 インドネシア 日本(ほぼインドネシア?) 日本 日本 日本
備考 ディーラーも推奨せず CFRP含有素材のアクション 旧C1併売扱い 新C1 スタインウェイ設計&カワイ製造
エボニー・アンド・アイボリー(黒檀と象牙)が、今は、フェノール樹脂・アンド・アクリル樹脂なんですね。
 

Baby grand piano Kawai:GL-10 and Kawai:Toy Piano

■ グランドピアノの調律について
2019年5月に納品されたベビーグランドピアノのカワイ (河合楽器製作所)GL-10(153cm)の半年振り2回目の調律が 完了しました。

電子ピアノでは不要な調律ですが、アコースティック ピアノでは年1回(初期は半年1回)目安で必要となる ものです。
調律が必要な分、しっかりと調律すると80年使えると 言われています。


簡単にまとめると、

 1. 想像以上にズレていた。
 2. 想像以上に調律に時間がかかった。
 3. 想像以上に調律師の専門性が高かった。

って感じで、やはり調律は必要だと感じました。

余計なお世話ですが、

 4. ピアノ調律師の展望

も検証します。


■1. 想像以上にズレていた。

慣れて気付いていませんでしたが、6月の調律から半年で、 かなりズレていました。
新品ピアノは、ピアノ線の初期伸びや構造材の馴染み等 からズレを生じやすいとのこと。
それと、温湿度変化による構造的な収縮の影響でもズレを 生じます。
なので、3回目となる次回も半年後を予定しています。

ロードバイクの撚線の変速ワイアーも、初期伸びがあるし、 切れる直前にバラけて伸びて変速不良になったりしますね。
えっ、電動変速だからワイアーなんて知らないって!?

高級ピアノになると、初期伸び等を馴染ませてから納品 したりするのでしょうか?
180cmや230cm級のグランドピアノになると、弦長が長くて 弛まないように張力を高くする分、弦の伸びの影響が 大きく出そうです。

調律後は素人でも分かるクリアな響きになっていました。
4Hz程下がっていたようですが、各弦のバラつきの方が 問題で、複数音の和音が整うまで調整されていました。
なお、基準音(ラ:49A)の音程:ピッチは、442Hzで調律 されていました。


■2. 想像以上に調律に時間がかかった。

休憩なしで2時間以上かかりました。
繊細で大変な作業でした。

<作業内容>
・鍵盤高さ調整
・鍵盤動作調整
・周波数調整
・クリーニング

部品点数は、グランドピアノで10,000個、アップライト ピアノで8,000個とのこと。
ガソリンエンジンの自動車で30,000個、エンジンだけでも 10,000個、100%EVのBEVになると全体で10,000個とのこと なので、グランドピアノの部品は同じ形状のアクションが 大多数を占めるとは言え、かなり複雑な製品です。

フェルトを多用しているので、鍵盤高さ調整は、各所に 厚さ違いのフェルト(ワッシャー)を挟んで調整されて いました。

GL-10が一番小さいモデルだから構造的に調律しにくくて 調律に時間がかかるのかと思ったが、「グランドピアノは アップライトより表現力が高くて調整の誤魔化しが効かない から時間がかかる」とのことでした。
ON-OFFと1,2,3,4,5,6,7,8,9,10を合わせこむ違いでしょうか。


■3. 想像以上に調律師の専門性が高かった。

料金は2万円強で、調律に2時間強、移動に30分位と考える と、1時間あたり8,000円弱になります。
専門性の高さと作業スピードから考えると、個人的には 安いと感じました。

私は海外の動画でピアノの構造やチューニングを見るのが 好きで、構造と作業内容はイメージできていたのですが、 耳で合わせる部分が大きく、かつ、作業時間が長くなり 過ぎない様に手早く行うことに高い専門性を感じました。
ベテランの方で、ピアノの構造だけでなく、音楽史等の 教養も高かったです。

車や自転車はショップに持ち込みで作業できるので、作業 時間=占有時間で済むのですが、ピアノは必ず移動を伴う ので、専門家である調律師の移動コストが難点ですね。
2時間前後かかるとなると、1日に2〜3件しか対応できず、 調律師の実働時間が低くなります。
その分値段を高く設定すると、リピート率が下がって しまいそうなので、難しいところです。
車や自転車と違い、消耗品の販売も期待できませんし…。


■4. ピアノ調律師の展望

上記の調律の料金から、ザックリと計算すると、
 2万x2.5件x20日=月100万円
 会社と半々として、÷2=月収50万円、年収=600万円
って感じでしょうか。
毎日2.5件も予約が入らないでしょうから、x0.8して 480万円かそれ以下になりそうです。

長時間の作業と移動が必須であるために、1日の作業 効率に制限があることがボトルネックとなり、大幅な 増収は望めない難しさがあります。
各家庭に出向いて作業を行うため、残業もできません。

専門学校を出て、認定された技能士の資格を取って、 日々技術と感覚を磨いていることを考えると、期待より 年収が低いと思ってしまいます。

調律だけでなく、メーカーの出荷調整や後輩育成等の 付加業務があれば、もっと高くなるのでしょうか。
数千万円のコンサートグランドを世界を駆け回って 調律するレベルになれば高級が取れそうですが、F1や WRCのトップメカニックのような狭き門でしょう。


アコースティックピアノの生産台数は1970〜80の年間 55万台をピークに、2009年に10万台を割り込み、国内 販売は70年代の30万台から1万5000台すら割り込んでいる とのこと。
(ヤマハ、カワイとも対中国のインドネシア製が増加中)

少子化、低収入化に伴い、ピアノを習う子供が減少して おり、電子ピアノの高度化による普及もあって、グランド ピアノ、アップライトピアノの販売は減少する一方です。

こうなるとピアノ教室も苦しいですね…。
日本の少子化と低年収化によるピアノ離れは止まらない ので、アジアの成長にかけて海外で仕事を取らないと 維持できないのではないでしょうか。


しかし、生ピアノの寿命は長く、買い替え需要は見込め ませんが、メンテナンスの必要性が喚起されれば、調律 の件数は維持できることになります。

日本の世帯数が5000万世帯、世帯あたり普及率が20%だと して、その内の生ピアノが半分とみても、500万台存在して いることになります。

アコースティックピアノの調律は機械化できない職人技 であり、なり手がいないと調律料金が上がることになる ので、良いバランスが取れることを期待します。
 

Baby grand piano Kawai:GL-10 moving

■ ピアノと車-グランドピアノの買い方
■ピアノと車
車とピアノは歴史上絡みがあることと、価格的に近いこと、 大量生産の浜松の日本メーカーとドイツの高級メーカーの 関係性に近いものを感じます。
近年、中国のシェアが伸びて中国メーカーの追い上げが あることも車と近いですね。

ヤマハとトヨタ傘下のヤマハ発動機の沿革は有名ですが、 高級メーカーのスタインウェイは、メルセデス・ベンツの アメリカ展開においてライセンス生産等の深い関係が あったとのことです。
メルセデスディーラーで演奏会が開かれたり、今でも歴史 的な繋がりを活かしているようです。客層が被りますから。
大型の鋼製フレームや、ピストンやカム周りに近い雰囲気の ピアノのアクションのリンク機構の製造の親和性が高かった のでしょうか。


■ピアノメーカー
●ヤマハ
日本のピアノメーカーのヤマハは生産台数世界一で、 自動二輪のヤマハ発動機の元となった会社です。
1889年にオルガン製造から始まり、1900年にピアノ 製造、1969年にピアノ生産台数世界一になりました。
社章は音叉マークとYAMAHAの文字で、発動機とは 音叉の長さとMのVの長さが地味に異なります。
世界シェアの30%以上を占め、カワイと比較すると 3倍以上の製造量、それ以上の流通量の差のようです。
(メーカー中古検索:グランド17台、アップライト205台)

●河合楽器
ヤマハから独立した河合氏による会社で、カワイ、シゲル・ カワイを製造しており、生産台数世界2位のメーカーです。
ヤマハと比べると、国内消費の割合が2/3と大きいようです。
X JAPANのYOSHIKI氏のクリスタルピアノ(640万、YOSHIKI モデルは一億円)が有名です。
(メーカー中古検索:グランド 0台、アップライト 4台)

●世界3大ブランド
・スタインウェイ STEINWAY&SONS(アメリカ&ドイツ)
 …コンサートピアノでは80%のシェアとのこと
  スタインウェイ設計、カワイ製造のボストンピアノがある

・ベーゼンドルファー Bosendorfer(オーストリア)
 …2008年ヤマハの完全子会社化

・ベヒシュタイン C.BECHSTEIN(ドイツ)
 …リストやドビュッシーに支持されたメーカー


■ピアノの歴史
弦楽器でもあり、打楽器であるとも言えます。
1709年にイタリアのクリストフォリがチェンバロから発展して ピアノフォルテを発明したとのことです。100年改良され続け 1800年頃にグランドアクションが落ち着き、現代と同じ88鍵に 落ち着いたのは1900年代になってから。
モーツァルトの頃は61鍵、ベートーヴェンの頃は78鍵しか なかったとのこと。
今は3つあるペダルについても、時代時代で異なったようで、 レフトペダル(シフト/ソフト/ウナコーダ)が1766年頃、一番 使うダンパーペダル(音が延びる)が1775年頃、ほぼ使わない ミドルペダル(ソステヌート:踏んだ際に弾いていた鍵盤だけ 音が延びる)は近代に現れたため昔の曲では使わないとのこと。
今では特殊なものを除いて88鍵なので、横幅は全て同じで、 グランドは奥行き、アップライトは高さが異なります。


■アコースティックピアノの種類
●グランドピアノ
・価格帯(新品):115万円〜700万円
        (コンサート用は2,500万円とか)
・構造
 上から見るとPを左90度回転させた形状で、水平に 張られた弦が長い方が音色が良く音量も大きいため高級に なります。当然、響板(響鳴板)も大きくなります。
 弦を叩くハンマーが重力によって定位置に戻るため、 連打性能が高く、1秒間に14回打鍵可能とのこと。
(もちろん弾く人の技量によります)

●アップライトピアノ
・価格帯(新品):40万円〜240万円
・構造
 長方形のオルガンみたいな形の縦型ピアノで、1700年頃の グランドピアノ発明から100年遅れて発明されたとのこと。
 弦の長さによって、小型111cm、中型121cm、大型131cmが あります。
 弦が垂直に張られているため、ハンマーは前後水平移動 させるしかなく、バネによって定位置に戻しています。その ため、連打性能が低く、グランドの半分の1秒間に7回まで。
 ミドルペダルはフェルトを弦の手前に挟むマフラーペダル となっており、グランドのソステヌートとは全く異なります。
 レフトペダルはグランドの鍵盤シフトではなくハンマー 位置の移動で音量低下させています。
 アップライトは高級になるとアクションの改善やペダルの ソステヌート化が行われ、グランド同等になります。


■ピアノの買い方
私はピアノを弾けないし、楽譜も読めない素人です。
しかし、機械製品として見ると、車好きの機械屋として理解 出来る部分が多かったです。
中古の見分け方の動画を勉強し、機械屋的な観察をすれば、 弾けなくても何とか判断できそうだと考えていました。

・電子ピアノ
最初に検討したのは、予算的に手頃な電子ピアノでした。
電子ピアノも進化していて、音も鍵盤の感触も向上している のですが、根本的にスピーカーから音の出る家電製品です。
楽器として空気を振動させることができないのは致命的だと 思い、候補から外しました。
大音量で弾けない夜間等の練習用に買うのは「あり」です。

・アップライトピアノ
次に検討したのは、中古のアップライトピアノです。
流通量が多く、中古市場が出来上がっています。
中古の方が木材の質が良かったとの意見もあり、数箇月間 中古の出入りと値動きを観察しました。
占領スペースは大差ないので、121か131cmを狙っていました。

確かにこなれた価格で出入りも多くて買う気になっていた のですが、グランドと比較すると鍵盤の機構が違って素人 でも分かるタッチの差がありました。
また、グランドピアノの鍵盤からのアクションやペダルの リンク機構が美しくて、300年前の素晴らしい発明品に 心を奪われてしまい、家族の誰もピアノを弾けないのに、 グランドピアノ購入を決めました。
ペダルの違いも評価してグランドにしたのですが、ある ピアノ発表会で見たところ、上手な高校生でもダンパー ペダルしか使っておらず、シフトとソステヌートペダルは なくても変わらなかったみたいです…。

・グランドピアノ
音色等の観点では、アップライトピアノの大型131cmとグランド ピアノの3型180cmが同等と言う意見を見ました。
グランドピアノはC3から、メルセデスはEクラスからって感じ らしいです。
確かに音(振動)の発信源である弦の長さ的には同意できます。
しかし、自宅で派手に響かせることができるでしょうか?
防音室まで完備すれば良いのでしょうが、現実的な金額 ではありません。なお、メーカーの二重サッシの防音室は、 確かに効果があり、外では気にならない音量になります。
コンパクトピアノは弦を無理して張っているために振動で 雑音が混ざるとの意見もありました。
私はGPのアクションに音色以上の価値があると判断しました。

・消音装置
アップライトピアノの場合はミドルペダル(マフラー)が 音量低減できるプラクティスペダルです。
それとは別に電子的な消音装置があり、それは電子ピアノを 組み込んだ状態と言えます。最上級電子ピアノと同じ感じ。
電子音はコンサートピアノから取っていて、むしろ電子音の 方が音色が良いなんて話も…。
消音装置があれば夜間にも練習できるのですが、長寿命の アコースティックピアノと家電的で短寿命の電子ピアノの 寿命の差がデメリットだと考え、消音なしでOKとしました。


■グランドピアノの買い方
予算的にもスペース的にも、一番小さいベビーグランド150cmか コンパクトグランドの1型160cmしか買えません。
中古も探してみたのですが、流通量が少なく、かつ、定価 から大きく下がらない、人気の軽自動車みたいな感じでした。
逆に手放す際には下取りが期待できるとも言えます。
一般的に流通量や下取り的にはヤマハがお勧めだと思います。
音色的にはボストンピアノがお勧めらしいです。

・YAMAHA GB1K
 GB-1Kは、151cm、261kg、115万円
 インドネシア製造の単独のモデルで、譜面台が動かない ことやハンマーの下地がない等の手抜きが見られます。
 何よりもヤマハディーラーの方が推奨しなかったので、 微妙だと判断しました。上位のC1TDは145万円なので断念。

・KAWAI GL-10
 GL-10は、153cm、282kg、110万円(購入当時、今115万円)
 先代GM-12より3cm長くなり、ソフトクローズになりました。
 GL-30等のシリーズで、譜面台が動くし、ハンマーも二層、 アクション等は上位と同じです。
 CFRP含有素材のアクションの耐久性は良さそうです。動画 ではテニスラケットも木じゃなくてCFRPだと宣伝しています。
 効果は不明ですが、ボディ剛性の強度も売りらしいです。
 海外向けの動画で見た10年保証は日本では設定なしで、 製品由来のトラブルは普通に対応してもらえるとのこと。

・Boston piano GP-156 PE II
 評判の良いGP-156は、156cm、311kg、206万円…買えません

・購入時期
 3月の決算セールにてGL-10を購入しました。(5月納品)
 ヤマハで36回分割手数料無料セールだったので、カワイと 色々と交渉して、気持ち良く印鑑を押せる条件をいただき ました。この辺も車の購入と近い感じですね。
 椅子はコンクール会場と同じ背もたれ付が推奨される ようですが、普及品の背もたれのない椅子にしました。


■グランドピアノ購入後
・搬入据付
ピアノ専門運送会社に依頼する必要があり、2階以上に設置 する場合は、別途クレーン代がかかります。
家の設置場所は1階でトラックから窓に入れやすく、脚を 外した状態のピアノを立てて搬入し、脚を組み立てながら 2名で簡単に設置していました。
282kg、一脚辺り94kgです。
(ヤマハの資料から算出すると、GL-10の荷重は、右前(高音側)106kg、左前(低音側)92kg、後脚84kgになる)
建築基準法で床荷重は180kg/m2まで耐えられますが、点支持 になるので注意が必要です。
柱と柱の間の床材なら根太(ねた)に乗っているので大丈夫 でしょう。
理想的には脚の真下の床下3箇所に支持材を入れる方が良い のですが、そこまで実施していません。
地震時の横移動は心配ですが、2011東日本大震災でもあまり 問題なかったとのことで、標準の設置皿だけにしました。

・温湿度
コンサートピアノは通年エアコン管理で、温度15〜25℃、 湿度50%に保っているそうです。
家の設置場所は一番長くエアコンを使用するリビング・ ダイニングです。
もしキッチンがガスで、暖房が灯油の場合、燃焼時の 水分が湿度上昇になるので設置に適しません。
キッチンはIH、暖房は電気エアコンのみなので、在室時 のみエアコンを使って、夜の特別な管理はしていません。
冬季はインフルエンザ対策も兼ねて湿度50%前後まで空気清浄機で加湿しています。仙台は梅雨時期の気温が低く湿度が高い(エアコンでは除湿できない)ので、初回調律の際に勧め られたピアノ内部に置く乾燥剤だけ追加されています。

・調律
年一回の調律が必要で、1.8+出張費=2万円強かかります。新品のグランドピアノは音が外れやすいので、最初の数年間は半年に一回の調律を行います。
近くにディーラーがないと、出張費が高くなります。
ディーラーではなく一般の調律師に来てもらえば少し 安価になるかも知れませんが、保証の件もあり、10年は ディーラーに頼もうと考えています。


■グランドピアノGL-10の満足度
音が大きくなるので屋根(フタ)を全開にして弾く機会は 少ないのですが、やはり全開にしてアクションが見えると 気分が良いです。
支払は続きますが、グランドにして良かったと感じます。


置ける環境があれば、グランドピアノをお勧めします。
まぁ、まだ「エリーゼのために」が弾けない素人の意見 ですが。
 
■ ピアノと教育論-何故グランドピアノを買ったのか
四十にもなると、趣味車のことを考えて金を使う楽しさを 失い、子供達の教育等に考えを回らすことになります…。


■教育目標
子供には、広い視野(学校<日本<世界)を持ってもらい たいし、希望の職業を選択出来るように高度教育である M.D.かPh.Dを取得してもらいたいと考えています。

超勝手な親の希望で、これを子供に言い聞かせたら、 グレるに決まっていますが、
「公立進学校→国立大学医学部→医師→宇宙飛行士」
を勝手な理想としています。
または、「F1かmotoGPのレーサー」
(自力でF1に行った佐藤琢磨選手は本当に凄いです。)

個人的な話になりますが、両親とも高卒だったものの、 自分は大学院まで行かせてもらいました。(高校と大学の 奨学金(無利子)は自分で返済。やっと完済。長かった…。)
Ph.Dまで進めず、グローバルな就職は望めないと言う 後悔があります。もっと努力しておけば良かったと 反省しています。
当時は視野が狭かったと思います。

子供には好きに生きてもらえればと思いつつ、大学全入 時代なので、どうせなら実家から通える某大学に行って もらえると経済的にも助かるなぁと思ってしまいます。


■習い事の優先順位
私の考える習い事の優先順位は以下のとおりで、学生 時代の優秀だと思った友人・知人のレッスン経験等を 聞いた上で判断しました。

1. ピアノ
2. 水泳
3. 英会話
4. 公文、Z会等(ベネッセは広告費使い過ぎで悪印象)
5. ソロバン

個人種目だけになっていますが、集団競技については 学校で学べば十分だと考えています。
自分が社会人になってから取り組んだ個人種目である 自転車ロードレースもチーム戦の面はありましたし、 本気で取り組めば仲間と協力したり衝突したりして 学ぶものです。

実際には、コスト的に1番ピアノのみ通わせており、 まぁ、それ以外なら自分で出来る範囲で教えれば 良いかなぁと思っています。


■ピアノと教育論
自分自身はピアノは弾けませんし、実家も、妻の実家も 誰も弾けません。
子供には3歳から週一回習わせていますが、まだ簡単な 練習曲までとなっています。
その状況で自分にとっては高価なグランドピアノを購入 した主たる目的は教育(と自分の満足感)のためです。

東大生の半分以上がピアノを習っていたと言う記事を 見ますが、親の収入(生活水準)との比例だけでなく、 脳を刺激するメリットがあると考えています。

ピアノのメリットとして、以下が考えられます。

・左右両手の5指を駆使し、脳を刺激する
・鍵盤からの感触と弦からの聴覚の連動が脳を刺激する
・楽譜が読めるようになる
・音楽は世界の共通言語
・ヨーロッパの歴史と文化を学べる
  (音楽史だけでなく貴族やハプスブルク家の歴史等)
・日々継続して練習し、課題を達成する習慣付け
・弾けないのに頑張って練習している親の姿を見せられる

上記に上乗せするグランドピアノのメリットとして、 以下が考えられます。

・屋根を開けると鍵盤からのアクションが見え、
  機構学的なリンク機構を理解できる
・屋根を開けると鍵盤からハンマーで弦を叩くのが見え、
  弦の振動から音が空気中を伝播することが理解できる
・屋根を開けると88鍵に対応したそれぞれの弦が見え、
  弦長によって固有振動数が異なり音の高低を生じる
  ことが理解できる
・固定端の弦の振動の倍音等を理解できる
・響板から共鳴の原理が理解できる

要するに、アップライトピアノでは、弦やアクションが 見えず、物理学的理解が進まないことがデメリットだと 考えています。
音楽的には構造的にタッチが異なることと速弾きできない ことがデメリットです。

やはりグランドピアノの楽器及び機械製品としての 発明は素晴らしく、構造的に美しいですね。


趣味の自転車ロードバイクの値段(50〜150万円)を思えば、 グランドピアノは長く使えるし、下取りは期待できるし、 買えない金額ではないです。
(ちなみに、私の通勤用ママチャリは1万5千円です…。)
 

inserted by FC2 system