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事故の記録

今迄に何回か事故に遭って来ましたが,その中でもかなりインパクトのあるエピソードを取り上げていこうと思います.これ以上ネタが増えない事を祈りつつ….


事故の記録 其の壱
事故の記録 其の弐


事故の記録 其の壱

[199X]

あれは高校1年の夏の出来事でした….

あの頃の私は,約20km離れた高校へ自転車で通っていました.
あの日も,いつもと変わらない時間に家を出て,高校へ向かう途中でした.
あの時の私には,交差点の左から来る黒い車が見えていたはずでした.
「この距離なら,行けそうだ.」
多分,そう思ったのでしょう.
しかし,次の瞬間,私は民家のブロック壁に激しく打ち付けられていました.

何故かアスファルトに転がり落ちるまでの時間がゆっくりと感じられました.
視界一面に自分の血が広がっていました.
何故か私は自転車用のグローブを自分で外しました.
(既に左手が骨折していた筈なのですが….)
背負った鞄を外そうとしました.
無理でした.

騒ぎを聞きつけて,人が駆け寄ってくれました.
多分,そこの家の人だったのだと思います.
私を抱え上げてくれました.
私は,「家族に連絡しなくては」と考え,財布に連絡先を書いた紙が入っている事を伝えようとしました.
しかし,上手く伝えられませんでした.
歯の殆どを失い,口から血を吐きながらでは,上手く話せなかったのかも知れません.
血まみれの少年を見て,周りの人も冷静でなかったのかも知れません.

どれ位,時間が経過したのか分かりませんが,救急車が到着しました.
救急車の中に運び込まれました.
救急隊員の方に名前を聞かれました.
答えられませんでした.
目にライトを当てられて,瞳孔をチェックされました.
「しゃれにならん.」
そう思いました.

何処かの病院に到着しました.
私は胃の内容物を吐き出してしまいました.
殆どが血液で,その中に御飯粒が見て取れました.
CTスキャンに掛けられました.
「大きく息を吸って,そのまま止めて下さい.」
呑気な声が聞こえます.
「ふざけるな馬鹿!そんな余裕有るかよ!!」
そう思いました.

手術は数時間に及んだそうです.
この時の手術は,内臓破裂(肝臓,胆嚢,腎臓)に対するものでした.

手術後,数週間は苦しみ続け,生死の境を彷徨いました.
大量に痛み止めを注射し続け,注射を打つ場所に困る程でした.
「こんな痛みに耐える位ならば,死んでしまいたい.」
そう思いました.

(中略)

結局,1ヶ月位は"絶対安静"の寝たきり状態でした.
多少落ち着いてから,歯を9本失った事,左膝の靱帯を痛めた事に気付きました.
更に,時間が経過し,大分動けるようになった頃,左手の異常に気付きました.
左手の小指が異常に短い,と言うよりも,変な所から生えているのでした.
「誰か気付よ!!」
そう思いました.
結局,左手が完治したのは,退院後になりました.


細かい事を書いていくと,キリが無い(と言うより飽きた)ので,健常者には思いもよらない「こんな事,忘れちゃいました!?」Best3でも発表したいと思います.

第3位! 「歩き方が分からない!?」
長い間,絶対安静の寝たきり状態が続いたため,絶対安静が解かれた頃には想像以上に筋力が低下しておりました.1kgの重りが持ち上げられないなんて想像出来ますか?事実,静脈からの点滴のみで生かされていた私には,重りを持ち上げる事は疎か自分の腕を挙げる事さえも出来ませんでした.
そんな状態からリハビリを始め,やっと上半身を起こせる様になると,車椅子に乗る事を許されます.最初は,1次元の世界(ベッドの上)から2次元へと移れる事に感動を覚えながら車椅子に乗ったのですが,喜びもつかの間,すぐに貧血で倒れてしまいました.
更に回復して車椅子生活に慣れてくると,次は歩く事を許されます.まぁ,またしても最初に立ち上がった時(補助有)には,すぐに貧血で倒れてしまったのですが.
立つ事になれてくると,当然,歩く事になるのですが…,どうやって足を出せば良いのか分からない!?
最初は,ゼンマイ仕掛けの玩具の様な"静歩行"(重心移動を伴わない歩行)しか出来ませんでした.
研究者達が2足歩行型ロボット(アシモ・先行者等)の開発に苦労する訳です,人間でさえ"動歩行"は難しいんですから.

第2位!! 「唾液が飲み込めない!?

第1位!!! 「(小)の仕方が分からない!?


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事故の記録 其の弐
front [200X]

あれは大学院1年の夏の出来事でした….

rear

wheel
crank case

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